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列⾞無線更新事例 B社様

リスク分散のため、⼤ゾーン⽅式から中ゾーン⽅式へシステム刷新

新スプリアス規格対応を機に、リスク分散型の列車無線システムに刷新されたB社様の事例をご紹介します。
B社様は従来、高出力の基地局1局で列車運行エリアの大半をカバーする大ゾーン方式で列車無線システムを運用されていました。しかし大ゾーン方式では大黒柱の1局が故障や災害により機能しなくなった場合に営業をストップせざるを得ず、復旧にも時間を要するというリスクがありました。
そこで大日電子では、複数基地局に分散配置する中ゾーン方式を提案しました。
B社様と共に沿線の通話エリア・基地局配置調査から回線設計を行い、問題・課題を洗い出し、それらを解消するサポートをさせていただきました。
このようなコンサルティング力、また無線機器メーカーならではの「電界強度測定」や音声品質にこだわった無線回線設計を高く評価いただき、更新の全般を弊社へお任せいただきました。

システム概要図

システムの特徴

①1局での大ゾーン方式→複数局でカバーする中ゾーン方式へ
従来システムの最大の課題は大ゾーン方式(基地局1局での運用)によるリスクでした。今回の更新では路線上に複数の基地局を分散配置し、近辺のエリアを補完し合う中ゾーン方式にて無線回線設計を行いました。

電界強度測定:無線回線設計にあたっては「電界強度測定」を実施し、路線上の難聴エリアの把握及び対策のご提案を行いました。
測定方法として大日電子では、一般的な全基地局一斉送信方式ではなく、基地局個別送信方式で精密かつ実用性の高いデータを取得し、無線回線設計に活用しています。
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②既設のIP回線を使用してシステム構築
回線の種類は各鉄道会社様が保有している回線設備やご要望に応じてご提案しており、B社様では各種設備でIP回線を使用されていたため、列車無線システムもIP回線を用いて構築しました。
③音声品質の良い通話を自動的に選択「受信電界自動選択機能」
列車(車上局)からの音声を複数の基地局が受信した場合、回線制御装置で受信電界レベルの高い局を自動選択し、指令卓で音声を復調します。指令卓では選択された基地局のLEDが表示され、音声品質の良い通話ができます。
④指令卓は用途に応じて機能の異なる2種を配置
指令卓(全6台)は各指令所で必要とされる機能に応じて、通話録音や緊急地震速報の制御、個別選局ができる高機能型と、一斉送信のみのシンプル機能型の2種を納入しました。
⑤安定した通話品質を保つ「送信周波数同期機能」「音声位相同期機能」
ビート雑音を解消する「送信周波数同期機能」、音声歪みを防止する「音声位相同期機能」、いずれも大日電子の列車無線システムに備わる機能によって、常に安定した通話品質を保つことができます。
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切替方法

B社様のケースでは旧設備から新設備へ一斉切替を行いましたが、列車の運行に支障が出ないよう、まずは旧設備を使用しながら新設備の動作試験や調整を行う必要がありました。
調整中は新旧2台の設備が並ぶ形となりスペースの問題もあるため、できるだけ短い期間で完了するよう(全体で数ヶ月)スケジュールを組みました。
STEP1:個別調整
旧設備の隣に新設備(新基地局、新回線制御装置)を併設させて、新設備の試験を行った後、旧設備に切り戻しながら各基地局に調整。
STEP2:一斉切替
新設備の個別調整が終了した後、新設備へ一斉に切替。

主な更新機器・新規導入機器

指令卓(高機能型・シンプル機能型)


▲高機能型


▲シンプル機能型

複数の基地局を介して列車と指令で通話するための装置です。列車から送信した音声は、回線制御装置で受信電界レベルの高い(音声品質の良い)局が自動選択され、指令卓では選択された局の受信LEDが点灯します。
最大12局を設定可能な構造となっており、各基地局のアラーム情報を監視することもできます。
【高機能型】
・通話録音装置と接続し、通話を録音します。指令卓で録音停止操作をすることができます。
・自動放送装置に接続される地震センサーの接点情報を受け取り、音声メッセージ内容を自動で列車無線車上局へ送信します。
・運転指令からの送信は、基地局一斉送信、個別送信のどちらも可能です。
【シンプル機能型】
・列車との通話機能のみの指令卓です。
・運転指令からの送信は基地局一斉送信です。

通話録音装置

指令卓で通話した内容を自動で録音する装置です。

自動放送装置

外部の地震通報システムから接点情報を受け取り、音声メッセージを自動で列車無線車上局へ送信する装置です。

監視制御装置

各基地局の遠隔監視制御を行う卓上型装置です。各基地局の運用号機の切替等の制御および無線機の動作監視や故障監視を行います。

回線制御装置

複数の基地局無線装置と遠隔制御器を接続して無線システムを構築するための装置です。基地局は最大12局(11局+予備1局)まで接続可能です。
・受信電界自動選択機能
列車からの音声を複数の基地局が受信した際、回線制御装置の受信電界自動選択機能によって3段階の受信電界レベル(高・中・低)を検出し、レベルの高い基地局を選局します。
・音声位相同期機能
各基地局の伝送距離の差で発生する音声遅延量の差を自動測定し、音声位相を同期。音声歪みを防止します。
・送信周波数同期機能
GPS受信機より精度の高い基準信号を利用して各基地局の送信周波数を同期(一致)させてビートゾーン雑音対策をし、常に安定した音声品質を保ち、安全運行に貢献します。

基地局(FM基地無線装置)

本装置は無線機と電源部をそれぞれ2台実装した二重化(冗長化)仕様です。稼働中の1台が故障した際には自動で予備機へ切り替わる機能を備えています。

折返試験器

基地局から該当の折返試験信号を受信すると自動で折返試験アンサー信号を出力し、基地局の健全性を確認し、毎日の運行前点検が可能です。

集合型IP変換装置

IPネットワークで繋がるIP端末間で通信し、相互に音声と接点情報を伝送する装置です。音声圧縮機能、音声同期機能を有します。

列車無線増幅装置

伝送路で減衰した双方向の信号を増幅させるための装置です。

列車無線車上局・操作器

車上設備として、列車無線装置および操作器を新スプリアス規格対応の新機器へ取り替えました。いずれも設置スペースに合わせて設計しています。

その他、保守部品

大日電子では、基盤などの部品を自社で交換したいお客様へ、保守部品(予備品)をご提供しております。
B社様も装置故障時の早期復旧のため保守備品をお求めくださいましたので、各種部品の交換方法や故障時の確認箇所等についてご説明する「保守説明会」を開催し、わかりやすい説明書をご提供しました。

▲保守説明会の様子


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