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列車無線の電界強度測定

電界強度測定を行う目的とメリット

列車無線の電界強度測定とは

列車の安全・安定運行に列車無線は欠かせません。その通話品質に関わる電界レベルを測定し、路線を走行中の列車がどの程度の強さで電波を受信しているかをグラフに表して「見える化」します。
測定は実際の運用状態で行う必要があるため、夜間に営業車両を走行させながら沿線の基地局を送信させ、列車のアンテナに入る受信電界強度を記録していきます。(昼間に営業に支障のないよう走行試験を行う場合もあります)

電界強度測定の目的

現状の無線システムの問題点を明確化し、データに基づいて適切な対策を講じるために測定をします。
列車無線の問題は、特定の場所で「通話が途切れる」「雑音が混じって聞き取りづらい」という難聴エリアの問題、複数の基地局からの受信が重なり音声歪みが発生するビートゾーンの問題などがあります。経年とともに沿線周辺の環境が変化(高層ビルやマンション建設等)したことにより、通話に支障が発生している場合もあります。
難聴という現象は認識できても、電波は人間が視たり聴いたりすることはできません。従って、難聴対策にあたっては電波の強さや周波数等を定量的に正しく把握する必要があります。

電界強度測定のメリット

電界強度測定を行うことで難聴の原因及び箇所を判別することができ、具体的な対策が可能となります。
また測定データは基地局の配置の見直し(増設や統廃合)にも大いに活用することができ、特に無線システム更新時の回線設計の際に極めて重要な役割を果たします。

ここが違う!大日電子の電界強度測定の特徴

従来の「全基地局一斉送信」方式の課題

電界強度のデータは各種対策の判断材料として役立つものですが、測定方法によって得られる情報が大きく異なることはご存知でしょうか?
従来、鉄道各社様が実施してこられた電界強度測定は、全基地局から一斉送信して、沿線を走行する車両で受信電界を測り、グラフに記載して確認するという方法が一般的でした。
一斉送信による測定データは、前回測定データとの比較においては十分に有益です。
ただし、基地局ごとのデータは取得できません。基地局ごとのデータが取得できない=基地局同士の電波が重なるエリアが可視化できない=電波干渉に起因する難聴についてはグラフから読み取れない、ということになります。
そのため、改善対策を行っても効果が薄い場合も少なくなかったのです。

従来の【全基地局一斉送信】方式では

基地局ごとの通信エリアがわからない、各基地局から送信された電波の重なりが見えない

→ 複数の基地局の電波が重なる「オーバーリーチ区間」での電波干渉状態が確認できないため、電波の重なりによる難聴や音声歪みなどの対策を講じることが困難


大日電子は「基地局個別送信」方式で効果を最大化

大日電子では、効果の最大化を図るため「全基地局一斉送信」ではなく「各基地局個別送信」にて測定し、各基地局の電波の重なりを可視化します。
また、測定の際は置局設計を行う技術者自身が赴き、自社で製作した測定装置を用いて、1秒間に200回データを取得します。これは、時速50kmで列車が走行する場合、沿線約7cm毎に受信電界値を測定するという、とても細かい単位での測定です。
大日電子の電界強度測定は利用できる情報の多さに加え、測定単位の細かさ、データの精密さ、グラフや報告書のわかりやすさにおいても従来とは一線を画す独自のサービスをご提供しています。
大手私鉄様をはじめ、お客様からは特に「電界は十分強いのに音声が聞こえにくい」という問題を可視化できる点で高い評価を頂いており、実際に問題箇所で難聴(ビート)が発生している事例を多数解決してきました。

大日電子の【各基地局個別送信】方式なら

・基地局単位で送信して電界強度を測定するため、基地局ごとの通信エリアや基地局個別の電界強度分布が明確

・距離を基準に測定し、距離軸でグラフを重ね合わせることができるので、オーバーリーチ区間の場所特定が容易

→基地局の2局間干渉、3局間干渉を読み取ることが可能で、干渉に考慮した通話品質の検証が容易

従来に比べて【格段に見やすいグラフ】【活用度の高い報告書】も当社独自サービスの特長です

● 基地局ごとに送信し測定した電界強度分布を、基地局ごとに色分けして表示

● 5ミリ秒に1回、測定データを細かく取得し、測定値を100mごとに集計。場所率最大値(1%値)、平均値(50%値)、最低値(99%値)としてくくり、折れ線でつないだ分布図を作成し、1kmスケールで表示

測定後の報告会で、現行システムの課題と対策案をご説明します

データの取りまとめが終わると報告会を実施し、電界強度測定で取得したデータのご説明を実施します。
その際、電界強度測定を担当した技術者より、現行の列車システムの課題や対策案も併せてご説明し、最適な改善プランをご提案いたします。

電界強度測定報告書事例

電界強度測定報告書事例①
電界強度測定報告書事例②

大日電子の「列車無線電界強度測定」 サービス内容

1)全基地局の個別電界強度の測定
2)電界強度不足による通話困難区間の検証
3)オーバーリーチ(基地局同士の干渉)区間の検証
4)測定結果をシステム全体の改善計画に役立てるための考察
5)報告会を実施し、取得したデータと課題のご説明

電界強度測定は、無線機・無線システム更新時が好機です

電界強度測定を行うことにより現状の無線システムの問題・課題が明らかになりますので、タイミングとしてはシステム更新の時期にあわせて実施することをお勧めします。
周辺環境の変化や基地局間の電波干渉が著しい場合など、基地局統廃合等の再設計がベターであるケースもあり、更新のタイミングであればシステム全体の見直しをより効率的に行うことができます。
まずはお気軽にお問い合わせ・ご相談ください。
無線機の新スプリアス規格対応のタイミングも絶好のチャンスです。
今後対応予定の鉄道会社様、ぜひご検討ください。

関連情報

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